美容と睡眠①

 

執筆者:同仁堂薬局 柳父憲子

しっかり睡眠はとれていますか?? 睡眠不足だと便秘しやすくなったり、お肌が荒れやすくなったりします。ストレスにより考え事をして眠れない。仕事や付き合いで眠る時間が短い。睡眠が取れていても浅いレム睡眠だけでは、質の良い眠りが得られないのでこれもお肌の負担になります。又、過多な飲酒やカフェインも深い眠りを妨げる原因となります。さらに、病院で出される睡眠薬も種類によってはノンレム睡眠にならないものもあるので、眠れていても脳や体の疲れが取れない事があります。

*レム睡眠(RapidEye Movement)とは 眠っていても浅く、目が動・「ていたり、夢をみたり、脳が覚醒に近い状態で活動しています。反対にノンレム睡眠とは深い眠りで脳も休んでいるので心身ともに休息がとれています。

お肌は常に生まれ変わりを続けており、皮膚内部から少しずつ表面へと移動します。最後に肌表面の角質となって剥がれ落ちます。これを“ターンオーバー”といい、健康な状態では4週間で生まれ変わります。これがうまくいかないとシワやシミ・肌乾燥などが出てきます。

 

 このターンオーバーは肌を再生する成長ホルモンの分泌が必要ですが、それらは 夜10時から午前2時の間に熟睡(心身ともにリラックスしている睡眠・ノンレム睡眠)の時に分泌が活性化されます。この時間に熟睡できてないとお肌の再生を妨げてしまいます。

 不眠で悩まされている方は肌トラブルが出やすくなります。不眠のタイプによっても使う漢方薬が変わってきます。次回は中医学からの不眠症です。