『腰痛・膝の痛み』
筆者;漢方サロンこころ 川那辺 貴弘
『寒い時期に痛みやすい腰と膝。今回は腰痛と膝痛についてお話しいたします。』
腰痛
腰は下半身の『要』としての役割があり、加齢や無理な動き、過度の運動により痛みが出やすくなります。
腰椎と呼ばれる腰の骨が弱ったり、腰椎を支えている筋が弱ることにより腰痛がでます。
漢方では腰を『腎の府』と考え、腎を補う事により腰痛を改善します。
膝痛
膝は太ももと向う脛(すね)の大きな骨をつなぐ重要な場所です。加齢や骨粗鬆症で骨が変形したり、骨と骨を支えている筋(すじ)が弱くなることで痛みが出やすくなります。場合によっては骨の変形により慢性的に炎症が起こる為、膝の腔に水がたまり痛みがでます。
漢方では腰と同じく『腎』を補う事で膝の痛みを改善しようと考えます。
お勧め漢方
有名な漢方では『八味地黄丸』や『牛車腎気丸』がございますが、いずれもかなり昔に考えられた方剤です。
近年はもっと痛みに特化した方剤が考えられています。特にオススメなのが、
『独歩顆粒』(どっぽかりゅう)と『散痛楽々丸』(さんつうらくらくがん)です。いずれも腎を補う生薬を中心に痛みを緩和する生薬や血行を改善する生薬が配合されています。他にも防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)や越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)などがあり、時季や状況によって使い分けますのでお気軽にご相談ください。