『漢方で腸内フローラを快適に!』
筆者;漢方サロンこころ 川那辺 貴弘
最近良く耳にするのが『腸内フローラ』と言う言葉です。『漢方なのに腸内フローラ?』と思う方もいらっしゃるかとは思いますが、今回は漢方と腸内フローラについてお話いたします。
腸内フローラとは?
腸の中には簡単に分けると『善玉菌』と『悪玉菌』そして『日和見菌』の三つが存在します。この三つの菌の比率は人それぞれ異なりますが、この比率が最適であれば健康という事になります。『善玉菌だけあればいいじゃないか?』と思われる方も多いかと思いますが、腸内では悪玉菌と日和見菌の存在も重要なのです。
腸内フローラが良いとどんな事に?
『腸は第二の脳』とも呼ばれていて、身体の様々な機能に影響を及ぼすと考えられています。研究が盛んで、今後様々な分野で期待ができるみたいです。実際、潰瘍性大腸炎という難病で正常な人の腸内細菌を潰瘍性大腸炎の患者さんに移植するという治療を行っているそうす。
また、腸と免疫には深い関係があり、アレルギーなどの病気も研究が進めば改善が期待できるみたいです。
漢方と腸内フローラって?
漢方では『肺と大腸は表裏をなす』と言われます。漢方で言うところの『肺』は呼吸器疾患にも勿論関係がありますが、『肺は皮毛を司る』と言われ皮膚疾患にも大きく関係していると考えられています。簡単な例を挙げると便秘の方が便通が良くなると肌荒れも一緒に改善するケースがございます。
漢方で腸内フローラを改善!
漢方では『脾胃』が胃腸の働きをしていると考えます。またこの二つは連動しているのでどちらか片方だけと言うのではなく『消化器全般を改善する』と考えた方が良いですね。この『脾胃』を改善する漢方にはいくつか種類があり、体質によって使い分けます。
・健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう)
疲れやすく下痢が続く方にお勧めです。
・健胃顆粒(けんいかりゅう)
胃腸虚弱の方や、食欲不振の方にお勧めです。
・晶三仙・焦三仙(しょうさんせん)
本来は主役の漢方薬の吸収を高める生薬の組み合わせなのですが、腸を健やかにするとも言われています。
・五行草(ごぎょうそう)
日本でも古くから民間薬として使われてきた生薬で、手軽に飲める粉末としても販売されています。
腸内フローラという事でお話を進めてきましたが、快便だと体調は良いですよね。腸内の細菌は種類や数は人それぞれなので体質に合わせて漢方をお選びください。