病因シリーズ⑤『暑邪』
暑邪は真夏の暑い日などに現れることが多く、熱邪と近い性質を持っています。
《暑邪の特徴》
① 熱性がある
暑邪は、真夏の暑い日などの特定した時期に現れることが多い。
具体的には日射病、熱射病などがあります。高熱、口が渇く、もうろうとする。全身のけいれんなどの症状が見られます。
② 開泄(発散)する。
熱邪と同様に、暑邪が表をおかすと汗孔が開き、汗が大量にもれることがあります。
③ 気、津液を消耗する
熱邪と同様に、暑邪は気や津液を消耗し、喉の渇き、皮膚の乾燥、さらに疲れる、だるいなどの症状があわれます。
④ 湿邪と結びつく。
暑邪は湿邪と結びつきやすく、これを暑湿といいます。暑くて湿気の強い日に発生しやすいです。
手足が重だるい、食欲がない、悪心、嘔吐、口が渇く、尿が濃く少ないなどの症状があらわれます。
《暑邪の病証》
汗が出る(自汗)、体が熱い、顔が赤い、口渇など。