『夏の冷え性・冷房病』
(筆者:生出 拓郎)
『冷房病』は、冷房が強く効いた室内と、気温の高い屋外とを、行き来することにより起こる、自律神経の機能不良の通称です。
もともと自律神経の働きが不安定な乳幼児や老人、薄着で冷房の強い室内で働く女性などに多くみられます。
人間の体温を調節する自律神経は、5度以上の急激な変化に対応できないためにバランスが乱れ、自律神経失調症に近い症状がでます。
症状例:冷え、むくみ、疲労倦怠感、頭痛、肩こり、食欲不振、不眠、月経不順など
【対策】
・冷房の温度設定を、外気温と5度以内にする。また、冷風が直接皮膚に当たらないようにする。
・暑い日でも、外出時は一枚上着を持ち歩くなど、冷房対策をする。
・早寝早起きを心がけ、睡眠によって自律神経の機能を整える。
・軽い運動や入浴により、適度な汗をかき、体温調節機能を刺激する。
・水分補給は冷たいものを控え、常温や温かいものを摂り、体を冷やさないようにする。
【漢方薬】
・冷えや肩こり、月経不順の方
→『婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)』
・冷えや疲労倦怠感、食欲不振の方
→『麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)』
・冷えや不眠、月経不順の方
→『帰脾湯(きひとう)』
代表的なものを上記しましたが、症状や体質によりお勧めの漢方薬は多数ございますの
で、気になる方は一度ご相談下さい。