筆者;漢方サロンこころ 川那辺 貴弘

gorogoropanda最近ご相談が増えてきた『男性不妊』。運動率や奇形率、精子の数が少ないなどご相談は様々です。またEDも4人に1人の割合と言われています。今回は『男性不妊』を漢方でどのように考え、対処するかお話いたします。

 今回は『男性不妊』を漢方で考えていきます。基本的な方針は3つで『補腎(ほじん)』『固摂(こせつ)』『昇陽(しょうよう)』の3つです。

『補腎』

 『腎は精を蔵し、生殖を司る』と言われ、男女問わず生殖の問題がある場合は『腎』をまず第一に考えます。特に腎は消耗することが多く、『補腎(ほじん)』という腎を補う漢方を用います。どのように用いるかは腎の『陰』『陽』のいずれが弱いか?で考えます。

 ほてりやのぼせがある場合は腎陰を補う必要があるので杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)、などを用います。

 一方、冷えが強く疲れやすい場合は腎陽を補う必要があるので至宝三鞭丸(しほうさんべんがん)海馬補腎丸(かいばほじんがん)を用います。

 これ以外にも参茸補血丸(さんじょうほけつがん)双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)参馬補腎丸(じんばほじんがん)などもございますのでご相談の上お求めになるとよいでしょう。

『固摂』

 身体から声や汗、小水などを過剰に出すことはエネルギーの消耗を意味します。

この場合『固摂』という身体からエネルギーを漏れ出ないようにします。良く用いる生薬が『五味子(ごみし)』という生薬で、八仙丸(はっせんがん)や麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)に配合されています。

男性不妊の方は大声を出し過ぎたり汗をかき過ぎないように用心しましょう。sweatpanda2

『昇陽』

 男性の陰部を『陽根』とも呼びますが、この陽根を『上げる・登らせる』という考えがございます。若い時に比べ、年を重ねると元気がなくなります。そんな場合はや黄耆を主に用います。特に食用蟻には亜鉛などミネラルが多く含まれていて精力増強におすすめです。

 最後に男性不妊は加齢も勿論ですが不規則な生活や暴飲暴食、精神過労が原因で起こることもございます。生活や食事を見直したり、心を落ち着けてお過ごしになることも大切ですよ。

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